松下文洋『道路の経済学』
2005年刊。
- 作者: 松下文洋
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/05/19
- メディア: 新書
- クリック: 38回
- この商品を含むブログ (10件) を見る
以下、メモ。
- (当時)アクアラインを利用する自動車のうち、トラックは2-3%程度(料金が高すぎるため)。通常の国道や高速道路では10-25%。これが首都高湾岸線、京葉道路に流れて、そちらの大気汚染と渋滞を起こす。というか、渋滞解消になっていない。
- 経済にも貢献していない。もともとアクアライン開通で木更津側に10万人規模の人口増加を見込んでいたが、ぜんぜん人は集まらず、地価もピーク(92年)と比較し2005年は14分の1。同期間に新宿区は3分の1なので(これもひどいが、、)、木更津の落ち込み具合が分かる。
- ロンドンのM25環状高速道路(全長180キロ、6車線)の建設費は2300億円、1キロ・車線あたり2.1億円。日本の圏央道(半径40キロ、全長230キロ、4車線)の建設費は4兆円程度。1キロ・車線あたり43.5憶円。ロンドン環状の20倍。さらに首都高中央環状線は1キロ当たり1000億円、1キロ・車線あたり250億円。
- イギリスの都市では2005年に、混雑時に中心部に入る車は一定の税金を徴収されることになった。ただしこれは自己申告での支払いである。これで交通量が減るのかという懸念もあったが、乗用車の交通量は25%程度減少した。
(メモ終わり)